ハクセンナズナ(読み)はくせんなずな

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハクセンナズナ」の意味・わかりやすい解説

ハクセンナズナ
はくせんなずな / 白鮮薺
[学] Macropodium pterospermum Fr.Schm.

アブラナ科(APG分類:アブラナ科)の多年草。茎は直立し、高さ0.4~1メートル、上部に微細毛がある。葉は狭卵形または披針(ひしん)形で長さ5~12センチメートル、幅1~5センチメートル。上部は無柄で、下部は有柄。7~8月、茎頂に長い総状花序をつくり、多数の白色花を開く。花弁は細く、萼片(がくへん)よりやや長い。雄しべは長く突き出る。小果柄は水平に開き、萼片は花柄とともに微毛がある。果実は扁平(へんぺい)な線形種子は約10個で翼がある。亜高山の湿った草地に生え、中部地方以北の本州、北海道に分布する。名は、花形がミカン科のハクセンに似るのでいう。

[小林純子 2020年11月13日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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