ノースクリフ(読み)のーすくりふ(英語表記)Viscount Northcliffe, Alfred Charles William Harmsworth

精選版 日本国語大辞典 「ノースクリフ」の意味・読み・例文・類語

ノースクリフ

(Alfred Charles William Harmsworth, Viscount Northcliffe アルフレッド=チャールズ=ウィリアム=ハームズワースバイカウント━) イギリス新聞経営者。デーリーメール紙を創刊、新聞の大衆化成功。また、オブザーバー紙の買収タイムズ紙の支配権獲得など経営に手腕をふるった。(一八六五‐一九二二

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デジタル大辞泉 「ノースクリフ」の意味・読み・例文・類語

ノースクリフ(Viscount Northcliffe)

[1865~1922]英国の新聞経営者。本名 アルフレッド=チャールズ=ウィリアム=ハームズワース(Alfred Charles William Harmsworth)。大衆的商業紙「デーリーメール」「デーリーミラー」を創刊、新聞の大衆化を推進した。また、「タイムズ」を買収、第一次大戦にかけての反ドイツ世論形成の一翼を担った。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ノースクリフ」の意味・わかりやすい解説

ノースクリフ
のーすくりふ
Viscount Northcliffe, Alfred Charles William Harmsworth
(1865―1922)

イギリスの新聞経営者。初代ノースクリフ子爵、本名はアルフレッド・チャールズ・ウィリアム・ハームズワース。アイルランドに生まれ、15歳で「ヘンリー・ハウス・スクール」の学校雑誌を編集、一般紙への投書を始めた。いくつかの新聞で働いたのち1888年、読者からの質問に答える記事でできた週刊紙『アンサーズ・ツー・コレスポンデンツ』を創刊、保険や懸賞によって部数を伸ばした。1894年には夕刊紙『イブニング・ニュース』を買収してその立て直しに成功、1896年には『デーリー・メール』を創刊して、現代大衆紙の典型をつくりだした。1903年には日刊婦人新聞として『デーリー・ミラー』を創刊、のちこれを写真新聞に改めた。1908年には高級紙『タイムズ』の経営権を買収、批判を受けながら新聞のチェーン経営に成功した。第一次世界大戦中は政界との関係を深め、特命全権大使としてアメリカへ赴いたり、対ドイツ宣伝活動を指揮するなどしたが、政界では成功せず、失意のうちに死んだ。

[伊藤慎一]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ノースクリフ」の意味・わかりやすい解説

ノースクリフ
Northcliffe, Alfred Charles William Harmsworth, 1st Viscount

[生]1865.7.15. ダブリン郊外
[没]1922.8.14. ロンドン
新聞の大衆化に貢献したイギリスの新聞経営者。 1883年ロンドンに出て新聞界に入った。 94年『ロンドン・イブニング・ニューズ』を買収,紙面改革により一挙に黒字経営に転換させたのち,96年朝刊大衆紙『デーリー・メール』を創刊,大量生産,大量販売をはかって大成功を収めた。 1903年女性日刊紙としてふるわなかった『デーリー・ミラー』を写真新聞として発行して成功,05年には日曜紙『オブザーバー』を買収,この年男爵に進んでノースクリフ卿と号した。 06年3月にはついに『ロンドン・タイムズ』の支配権を獲得し,「新聞界のナポレオン」といわれた。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ノースクリフ」の解説

ノースクリフ
Alfred C. W. Harmsworth, Viscount Northcliffe

1865~1922

イギリスの新聞経営者。アイルランドのダブリンの生まれ。1896年大衆紙『デイリー・メイル』,ついで1903年『デイリー・ミラー』を創刊。08年には『タイムズ』の経営権も握り,大衆社会におけるジャーナリズムの役割を高めた。

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367日誕生日大事典 「ノースクリフ」の解説

ノースクリフ

生年月日:1865年7月15日
イギリスの新聞経営者
1922年没

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