ノボラック

化学辞典 第2版 「ノボラック」の解説

ノボラック
ノボラック
novolak

フェノール樹脂一種で,フェノール類とホルムアルデヒド硫酸塩酸のような酸触媒の存在下100 ℃ で縮合して得られる可溶(アセトンアルコールジオキサンなど),および可融な固形物のこと.フェノールのベンゼン環メチレン基で連結した構造(分子量約500~600)をもっていると考えられる.単独加熱しても硬化しない.粉砕後,ロールで基材と加熱混合し,ヘキサメチレンテトラミンを硬化剤として成形用コンパウンドにする.成形品,接着剤,サンドボンドなどに使用される.[別用語参照]レゾール

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ノボラック」の意味・わかりやすい解説

ノボラック
novolak

ノボラック樹脂ともいう。フェノールとホルムアルデヒドを酸を触媒として縮合して生成する。フェノールがメチレン基で 10個ほどつながった固体状のもろい可溶可融性の樹脂である (→フェノール樹脂 ) 。このままでは加熱しても硬化しないが,ヘキサメチレンテトラミンを加えて加熱すると硬化し,不溶不融の性質を帯びる。成形品は電気器具部品,食器,機械部品,雑貨に使われ,積層品は化粧板配電盤ヘルメットに使われる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ノボラック」の意味・わかりやすい解説

ノボラック
のぼらっく

フェノール樹脂

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のノボラックの言及

【フェノール樹脂】より

… フェノール樹脂はその製法によって次の2種類にわかれる。(1)フェノールを酸触媒のもとでホルムアルデヒドと反応させ,フェノールが若干個縮合した熱可塑性,溶剤可溶の樹脂(ノボラックnovolacという)をまずつくる。次いでこの樹脂に,パルプ,木粉などの充てん(塡)剤,ヘキサメチレンテトラミン(加熱によりホルムアルデヒドを発生する)などの縮合剤,その他触媒,着色剤,変性剤などを加え,混合,加熱硬化させて成形品とする(図)。…

※「ノボラック」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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