ノバ・スコシア(読み)のばすこしあ(英語表記)Nova Scotia

翻訳|Nova Scotia

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ノバ・スコシア」の意味・わかりやすい解説

ノバ・スコシア
のばすこしあ
Nova Scotia

カナダ、大西洋岸の州。ノバ・スコシア半島ケープ・ブレトン島よりなる。ノバ・スコシアとは、ラテン語で「新しいスコットランド」を意味する。旧名アカディア。面積5万2917.43平方キロメートル、人口90万8007(2001)。州都ハリファックス。半島部は本土と幅約3キロメートルの地峡で結ばれ、北東に延びた細長い台地状の地勢をもつ。高度は300~500メートルの部分が多く、氷河作用を強く受け、海岸部はフィヨルドが発達している。気候は大陸東岸気候で、冷涼湿潤である。カナダの他地域と比べて寒さはそれほどではないが、冬季の積雪は多く、夏の到来は遅い。また、5~6月ごろまで曇天日が続くため農業には適さず、80%が森林である。ハリファックスの不凍港に代表されるように、現在でも船乗り仲間では同州を「北アメリカの波止場」とよんでいる。1497年にG・カボートが到達、17世紀初頭からフランス人による入植が行われた。1713年にイギリス領となり、18世紀中ごろよりスコットランド人が入植を始め、1867年にカナダ連邦に加入した。

 ケープ・ブレトン島は面積約1万平方キロメートル。山がちで森林に覆われている。中央には入り海のブラドール湖があり、ノバ・スコシア半島とは連絡路のコーズウェーで結ばれている。主要産業は木材加工、パルプ製紙水産加工製鉄などで、20世紀初頭に発見された豊かな石炭が、その後の発展の基となった。1530年ごろよりスコットランド人が、ついでフランス人が入植を始めた。近年、セーブル島近海に石油が発見され、1991年から石油の商業生産が開始された。

[山下脩二]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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