日本大百科全書(ニッポニカ) 「ノシメトンボ」の意味・わかりやすい解説
ノシメトンボ
のしめとんぼ / 熨斗目蜻蛉
[学] Sympetrum infuscatum
昆虫綱トンボ目トンボ科の昆虫。アキアカネより一回り大形のアカトンボで、胸部、腹部の黒条が発達し、成熟しても赤色化しない。日本列島では千島列島南部から九州南端までみられるが、大陸ではウスリー川流域より中国大陸の中部に分布する。夏季に羽化するが、ほかのアカトンボと同様に秋季まで主として低山地にみられる。ノシメとは翅端(したん)部に明瞭(めいりょう)な黒色部を有することに由来するが、ほかにコノシメトンボ、リスアカネ、マユタテアカネ（この種の場合は雌の約半数）にも同じ翅斑(しはん)がみられる。
［朝比奈正二郎］
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