ネコ鳴き症候群(読み)ねこなきしょうこうぐん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ネコ鳴き症候群」の意味・わかりやすい解説

ネコ鳴き症候群
ねこなきしょうこうぐん

1963年に初めて報告された染色体異常で、5番染色体の短腕部の部分的欠失(多くは短腕の3分の1くらい)により生ずる。したがって「5P-(ごピーマイナス)症候群」ともいわれる。大部分は散発性にみられる。乳児期、子ネコの鳴き声に似た特異な泣き声を発するところから名づけられたが、成長すると泣き声の特徴はなくなる。泣き声の成因は不明である。このほか顔貌(がんぼう)にも特徴があり、小頭、両眼隔離、逆蒙古(もうこ)様眼裂、丸顔などの臨床症状がみられる。精神発達遅滞著明で、知能指数は50以下のものが多い。

[山口規容子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android