ヌクス(読み)ぬくす(英語表記)Нукус/Nukus

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヌクス」の意味・わかりやすい解説

ヌクス
ぬくす
Нукус/Nukus

中央アジアのウズベキスタン共和国を構成するカラカルパクスタン自治共和国首都アムダリヤアラル海に注ぐ沖積低地の右岸に位置する。人口19万9000(1999)、31万4928(2019推計)。1860年代に中央アジアのトルコ族の山村として誕生、1932年に市となり、1939年より同自治共和国の首都。ブハラ、サマルカンドを経てタシケントに通じる鉄道が通り、自動車道も整備されている。自治共和国の工業生産高の15%を占め、とくに冶金(やきん)工業が注目される。ほかに油脂、家具、縫製、食品工業も盛ん。大学、科学アカデミー支部があり、文化、学術の中心地でもある。

[山下脩二]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヌクス」の意味・わかりやすい解説

ヌクス
Nukus

ウズベキスタン西部にあるカラカルパク自治共和国の首都。アムダリア三角州頂点にあり,1932年ここに自治共和国の首都がおかれて以降,小集落から発展した。行政機関のほかに,ユルト用フェルト製造,ワイン醸造,製粉,油脂製造などの工場や印刷工場が立地する。教育・文化施設として科学アカデミー支部,教育大学,劇場,郷土博物館がある。鉄道の通るホジェイリーの東約 20kmにあり,空港をもつ。人口 17万 9600 (1991推計) 。

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デジタル大辞泉 「ヌクス」の意味・読み・例文・類語

ヌクス(Nukus)

ウズベキスタン北西部、カラカルパクスタン共和国の首都。アムダリア川下流域に位置する。19世紀半ばにトルコ族の居住地となり、1939年に自治共和国の首都になった。ロシアの民俗学者イーゴリ=サビツキーが収集した古代、中世ホラズム出土品やウズベキスタンの近現代美術の作品を展示する美術館がある。

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百科事典マイペディア 「ヌクス」の意味・わかりやすい解説

ヌクス

ウズベキスタンの南西部の都市。同国に帰属するカラカルパクスタン共和国の主都で,アム・ダリヤ川の右岸に位置する。1930年代に共和国の主都として建設された都市で,政治,教育の中心地になっている。また共和国の工業の中心で,食品工業など軽工業が行なわれている。人口24万1300人(2009)。

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世界大百科事典 第2版 「ヌクス」の意味・わかりやすい解説

ヌクス【Nukus】

中央アジア,ウズベキスタン共和国のカラカルパクスタン自治共和国の首都。人口18万(1991)。アム・ダリヤ右岸に位置し,左岸のホジェイリ駅より18km,道路交通の要衝である。1860年代にできたヌクス村に1932年建設され,39年以来首都となる。カラカルパク地方の工業生産の15%以上を生産し,金属加工(農業機械修理など),建設材料,食料品,軽工業などの企業がある。ウズベキスタン科学アカデミー支部,教育大学がある。

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