ヌオン・チア(読み)ぬおん・ちあ(英語表記)Nuon Chea

知恵蔵mini 「ヌオン・チア」の解説

ヌオン・チア

カンボジアの政治家。1926年7月7日、北西部バタンバン州生まれ。タイのタマサート大学で法律を学んだ後、50年にタイ共産党に入党する。ベトナムのインドシナ共産党に移ったあと、カンボジアのクメール人民革命党(後の共産党)中央委員会の委員に任命された。60年、同委員会の副書記長に就任。75年、クメール・ルージュと呼ばれた共産主義運動において党首であるポル・ポト右腕として新政権の樹立に関わる。翌年には人民代表議会議長に選任され、政権内で第2位の地位についた。同政権が崩壊する79年までの4年間に、強制労働や処刑飢餓などでおよそ200万人の国民が犠牲になったとされる。2007年、国連とカンボジア政府が設置した特別法廷によって逮捕され、大量虐殺罪や人道に対する罪などで起訴された。14年に終身刑が言い渡され、16年の二審判決で刑が確定した。19年8月4日、93歳で死去した。

(2019-8-7)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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