ニューイングランド
New England
アメリカ合衆国北東部,メーン,ニューハンプシャー,バーモント,マサチューセッツ,ロードアイランド,コネティカット6州の総称。 1614年ロンドンの商人数人が渡来,そのときの船長ジョン・スミスが「ニューイングランド」と名づけた。その後コッド岬に,ピルグリム・ファーザーズと呼ばれる清教徒たちが上陸したのを契機にイギリス人,フランス人,ドイツ人などが移住した。 36年に,ハーバード,エール両大学の前身の学校が設立されたほど,合衆国で最も文化の高い地域で,18世紀には,アメリカ独立運動の温床となった地域である。全域は西方にグリーン山脈,バークシャー丘陵があり,東方にゆるやかに傾斜して大西洋岸にのぞみ,氷食谷や湖沼が多い。気候は,一般に冷涼で,最低月平均気温が-11.9℃ (1月) ,最高は 23.2℃ (7月) 。ニューヨーク,ボストンなどの大市場を控えて近郊農業が発達。起伏に富む海岸線は,前面にニューファンドランドの世界的大漁場を控えて,ボストン,ポーツマスの漁港の発展を促進。 17世紀中頃から製塩,製鉄工業が興り,次いで,製靴,織物,パイプ,造船などの工業が盛んになり,1980年代にはエレクトロニクス産業の一大中心地となった。資源不足のため労働集約的工業が主。中心都市はボストン。面積 16万 3700km2。人口 1798万 8411 (1990) 。
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「ニューイングランド」の意味・わかりやすい解説
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ニューイングランド
New England
アメリカ合衆国北東部,メーン・ニューハンプシャー・バーモント・マサチュセッツ・ロードアイランド・コネチカットの6州からなる地域
1620年からピューリタンのピルグリム−ファーザーズなどの宗教的・経済的理由による移住によって早くから開拓され,商工業地域として発達。その後,しだいに本国に対する独立性を強め,独立戦争では南部植民地とともに戦った。中心地はボストンで,マサチュセッツ工科大学,ハーバード大学などの名門大学がある。
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精選版 日本国語大辞典
「ニューイングランド」の意味・読み・例文・類語
ニュー‐イングランド
(New England) アメリカ合衆国北東部の地域。一六二〇年メイフラワー号が到達したところで、イギリス系移民により、アメリカで最も早く開けた。一六一四年にこの地方を探検したジョン=スミスが命名。
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デジタル大辞泉
「ニューイングランド」の意味・読み・例文・類語
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世界大百科事典 第2版
「ニューイングランド」の意味・わかりやすい解説
ニューイングランド【New England】
アメリカ合衆国北東部の地域。マサチューセッツ,コネティカット,ロード・アイランド,ニューハンプシャー,バーモント,メーンの6州からなる。1614年この地方を探検したイギリス人J.スミスによりニューイングランドと名づけられ,20年プリマスに入植したピルグリム・ファーザーズをはじめ,以後多数のピューリタンが渡来,彼らを中核とする特色ある地域として発展した。東と南が大西洋に面し,西方はアパラチア山脈に連なる山地に画される。
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世界大百科事典内のニューイングランドの言及
【アメリカ合衆国】より
… 大西洋岸からメキシコ湾岸にかけては,低平で湿地の多いコースタル・プレーン(海岸平野)が続く。大西洋岸の海岸平野は,北部のニューイングランドでは幅が狭く,南へいくほど広い。この地域はバージニア,マサチューセッツなどのように,北アメリカ植民史ではもっとも古い歴史をもつ地域の一つである。…
【大航海時代】より
…オランダはこのほか北アメリカ大陸にも進出し,1614年にはニューアムステルダム(現在のニューヨーク)を建設した。 新大陸におけるイギリスの進出はカリブ海(1604以降),バージニア(1607以降),ニューファンドランド(1610以降),ニューイングランド(1620以降)で行われた。バージニア,ニューイングランド植民地は農業をその基礎としていたが,事実上はその農産物をカリブ海などのスペインの植民地に輸出していたのであって,その限りにおいてイギリスの植民地はスペインの植民地に対して補足的役割を果たしていたということができる。…
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