出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
ニトロメタン
にとろめたん
nitromethane
脂肪族ニトロ化合物の一つ。無色の液体。水に約9%溶け酸性を示す。有機溶媒に易溶、金属塩は爆発性がある。蒸気も液体も有毒で、貧血や神経系、肝臓、腎臓(じんぞう)の障害をおこす。プロパンの気相ニトロ化により工業的に生産される。
ロケット推進薬、タンパク質や高分子化合物の溶媒、殺菌剤などの合成原料として用いられる。
[加治有恒]
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ニトロメタン
nitromethane
化学式 CH3NO2 。種々の製法があるが,実験室ではヨウ化メチルに亜硝酸銀を作用させてつくる。無色,酸性の液体。沸点 101.2℃。アルカリと塩をつくる。この塩は容易に爆発する性質をもつ。ロケットの燃料,ゼイン (蛋白質の一種) の溶媒,有機反応の試薬などとして用いられる。有毒である。
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デジタル大辞泉
「ニトロメタン」の意味・読み・例文・類語
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ニトロメタン【nitromethane】
クロロホルムに似たかなり強い臭気をもつ無色の液体で,化学式CH3NO2。融点-28.37℃,沸点101.25℃。エーテル,アルコール,四塩化炭素,芳香族炭化水素によく溶けるが,脂肪族炭化水素にはあまり溶けない。水に少し溶け,また水もニトロメタンに少し溶ける。水溶液はリトマス試験紙で酸性を呈する。構造としては,微量に存在するアシニトロ型(イソニトロ型)との互変異性を示す(ニトロ化合物)。したがって水酸化アルカリと反応しアシニトロ型の爆発性のアルカリ塩を生ずる。
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