ドロノキ(泥の木)(読み)ドロノキ(英語表記)Populus maximowiczii; Japanese poplar

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドロノキ(泥の木)」の意味・わかりやすい解説

ドロノキ(泥の木)
ドロノキ
Populus maximowiczii; Japanese poplar

ヤナギ科の落葉高木。デロともいう。東アジアの温帯に広く分布し,亜高山や深山の開けたところに生える。樹皮はなめらかで暗灰色。葉は広卵形ないし楕円形で微細鋸歯をもち葉脈がよく見える。早春に,枝先に尾状花序をなして多数の花をつける。雌雄異株で,雌木では晩夏に果実が熟する。材木として利用できないほど材が軟らかいのでドロノキの名があり,近縁種のヤマナラシ P. sieboldiiは心材が白いためシロドロともいわれる。柳箸,マッチの軸木,経木などに利用される。

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