ドリビエ(英語表記)Pierre Dolivier

世界大百科事典 第2版 「ドリビエ」の意味・わかりやすい解説

ドリビエ【Pierre Dolivier】

1746‐1830
フランス革命期の民衆運動の理論的代弁者で平等主義的な社会改革論者。中部フランスの公証人の家に生まれ,神学校に学び,オーベルニュ地方の山村助任司祭になったが,迷信を排撃したことが契機になってそこを追われ,1784年にパリ南方のモーシャンという小さな村の司祭に就任した。貧しい農民の窮状を見て平等主義的改革思想を抱くにいたった彼は,革命中の1792年春,近くのエタンプで穀物価格の統制を要求する一揆が発生すると,貧農や民衆の要求を正当化するために,生存権の優位に基づく経済統制の実施,富の不平等の是正,土地所有権の制限を主張した請願書を議会に送り,これを読んだロベスピエールに大きな影響を与えた。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内のドリビエの言及

【アンラジェ】より

…原義は〈激昂する者〉。通常はパリのルー,バルレJean‐François Varlet,ルクレールJean‐Théophile‐Victor Leclerc,女性活動家のレオンPauline LéonとラコンブClaire (Rose) Lacombeのことを指すが,オルレアンのタブーローFrançois‐Pierre Taboureau de Montignyや,リヨンのシャリエMarie‐Joseph Chalier,さらにエタンプ村の司祭ドリビエもアンラジェと考えられる。彼らの特徴は,民衆の日常生活における不満や希望を代弁して政治スローガン化し,それを議会や政府につきつけたことにある。…

※「ドリビエ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

エルニーニョ現象

《El Niño events》赤道付近のペルー沖から中部太平洋にかけて、数年に1度、海水温が平年より高くなる現象。発生海域のみならず、世界的な異常気象の原因となる。逆に海水温が下がるラニーニャ現象も...

エルニーニョ現象の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android