ドメイン(読み)どめいん(英語表記)domain

翻訳|domain

精選版 日本国語大辞典 「ドメイン」の意味・読み・例文・類語

ドメイン

〘名〙 (domain 範囲、領域の意)
① 企業や銘柄の存立基盤。特に、企業が長期的に事業を展開していく領域をいう。
② 「ドメインめい(━名)」の略。

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デジタル大辞泉 「ドメイン」の意味・読み・例文・類語

ドメイン(domain)

範囲。領域。
インターネットイントラネット上で、サーバーを中心にコンピューターをグループ化して、それぞれを識別できるようにしたもの。例えば、shogakukan.co.jpというドメイン名で一つのドメインを表す。
ドメイン名」に同じ。
企業などが事業活動を行う範囲。「ドメインを設定する」とは、会社が自らの活動範囲を明示することを表す。
生物分類学での上に位置する最上位の分類群。古細菌真正細菌真核生物の三つのドメインがある。このうち真核生物ドメインは原生生物植物動物の四つのに分類される。超界。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドメイン」の意味・わかりやすい解説

ドメイン
どめいん
domain

インターネット上のネットワークにおいて、同一の資源を共有するコンピュータのグループを認識するための識別子。本来インターネットでは、コンピュータどうしの識別をIPアドレス(192.168.1.1などのドットで区切られた数字)で行っているが、それを人間にわかりやすくするために別名(エイリアス)として、ドメインで区切られた領域をそれぞれのIPアドレスに対応させることとした。一般的には「インターネットアドレス」と俗称されるURLなどがこれにあたる。仮にURLが「http://www.shogakukan.com」である場合、「shogakukan.com」の部分がドメインを表しており、個別のドメインをドメインネームとよぶ。ドメインネームは複数のIPアドレスに対応させることもできるため、かならずしも1台のコンピュータやサーバーをさす概念ではなく、インターネット上の区切られた「領域」を表す。また、このドメインを使用して、IPアドレスとドメインネームを対応させるシステムをDNSとよぶ。

 上記の例の「shogakukan.com」というドメインネームにおいて「.com」の部分をトップレベルドメインとよび、国別、用途別などによってあらかじめ定められた名称を使用する。また、「shogakukan」の部分をセカンドレベルドメインとよび、トップレベルドメイン以下に属するドメインネームとして、重複しない限り自由に英数字または英数字以外の文字を使用して登録、使用できる(国際化ドメインネーム)。また「map.shogakukan.com」など、さらに左側に「.(ドット)」を付加したうえで文字列を追加してドメインネームを拡張することができ、これをサブドメインとよぶ。サブドメインはドメインネームを登録してあれば、登録者が自由に追加してDNSシステムに登録・使用できる。

[編集部 2016年6月20日]

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「ドメイン」の解説

ドメイン

ネットワーク上の複数のコンピューターを管理するためのグループや組織を表す言葉。インターネットでは、コンピューター、部署、サイトを指す。それぞれの組織を指す名称をドメイン名といい、世界で唯一の名前として登録される。電子メールでは、メールアドレスの@(アットマーク)の右側の部分がドメイン名。このドメイン名は、レジストリーというドメインの管理組織が管理している。ユーザーは、レジストラーと呼ばれるドメインの登録業者に申請して、ドメイン名を取得する。ドメイン名の右端をトップレベルドメイン(TLD)といい、誰でも登録できる一般トップレベルドメインgTLD)と、国や地域に割り当てられた国別トップレベルドメイン(ccTLD)の2種類に大別される。gTLDは、「.com」「.net」「.info」、ccTLDには、日本の「.jp」、中国の「.cn」、米国の「.us」などがある。ネットワークに接続された個々のコンピューターや通信機器には、IPアドレスが割り当てられており、インターネットでは、このIPアドレスを使ってコンピューターを識別している。ただし、IPアドレスの番号は覚えにくいため、代わりにドメイン名が用いられる。ドメイン名をIPアドレスに変換するシステムをDNSという。

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パソコンで困ったときに開く本 「ドメイン」の解説

ドメイン

ネットワーク上のコンピュータなどをグループ分けして管理するときの、一つひとつのグループのことです。あるグループに属するより小さなグループは「サブ(副)ドメイン」と呼びます。「ドメイン」には、英語で「領域」の意味があります。
インターネットでは、DNSという規格でネットワークやコンピュータの命名法にドメインの考えを採用しています。ウェブページのアドレスや、電子メールアドレスの@マーク以降もドメイン名です。例えば「www.asahi.
com」というサーバー名は、「com」というドメインの「asahi」というサブドメインに属する、「www」というコンピュータ、という意味です。
DNSとは別に、ウィンドウズで管理する企業向けネットワークでも、マイクロソフト独自のドメイン管理技術や命名規則が使われます。
⇨DNS、サーバー

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドメイン」の意味・わかりやすい解説

ドメイン
domain

企業が活動する事業領域。それを明確な言葉で示したものが,ドメインの定義であり「わが社の事業分野は何か」という問いに対する解答である。ドメインを明確にすることによって,(1) 将来の企業の姿を明示し将来への期待を形成する,(2) 人々の周囲の焦点を拡大したり,絞り込んだりする,(3) 投資決定や意思決定の指針を与える,(4) 企業内部の情報蓄積の指針となる,(5) 新しい事業アイデアや商品アイデアの創造の刺激となる,という効果がある。したがって望ましいドメイン定義とは,以上の点について,企業内部の人々に刺激を与えることのできるものでなければならない。

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DBM用語辞典 「ドメイン」の解説

ドメイン【domain】

インターネット・アドレスの中の主要な一部分で、最後のドットから3文字で表される。全米の広範囲に利用者がいるトップレベルのドメインは現在6つあり、それらは、(1).com(商業-commercial)、(2).edu(教育-education)、(3).net(ネットワーク事業-networkoperation)、(4).gov(合衆国政府機関-government)、(5).mil(米軍機関-US military)、(6).org(組織・団体-organization)である。

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栄養・生化学辞典 「ドメイン」の解説

ドメイン

 領域という意味.タンパク質など高分子化合物の特定の物理化学的な部分的領域(例えば疎水性ドメイン)や機能の部分的領域(例えばDNA結合ドメイン)を指していう場合が多い.例えば,インスリンレセプターのうち,チロシンキナーゼ活性をもつ領域をチロシンキナーゼドメイン,インスリンと結合する領域をインスリン結合ドメイン,といったように使う.活性ドメイン,膜貫通ドメイン,C末端ドメインなどとも使われる.

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百科事典マイペディア 「ドメイン」の意味・わかりやすい解説

ドメイン

企業が行う事業活動の展開領域。また,企業における本業をいう。領域を明確に設定することにより,企業の経営資源を投入する対象が決定されたり,意思決定者の注意の焦点が限定されるなどの効果がある。

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IT用語がわかる辞典 「ドメイン」の解説

ドメイン【domain】

「ドメイン名」(または「ドメインネーム」)の略。⇒ドメイン名

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ホームページ制作用語集 「ドメイン」の解説

ドメイン

ネット上での住所。ドメイン名は階層構造をなしており、「.」で区切って、組織名(netpro)、団体(co:企業)、国(jp:日本)を表す。

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世界大百科事典(旧版)内のドメインの言及

【誘電体】より

…(2)強誘電体 電場を加えない状態でも一定の値の分極,すなわち自発分極をもち,その自発分極が電場によって方向を反転しうるものを強誘電体という。強誘電体の内部は自発分極が一定の方向を向いている正,負の小領域に分かれており(この領域を分域またはドメインという),正,負の分域は,互いに結晶学的双晶の関係にある。強誘電体に電場を加えると分域壁が移動し,電場と逆方向の分域が減ったり,新たに電場と同方向の分域が発生する。…

※「ドメイン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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