トゥルファン文書(読み)とぅるふぁんもんじょ

世界大百科事典(旧版)内のトゥルファン文書の言及

【古文書学】より

…ところが20世紀に入って,膨大な古文書群があいついで発見された。すなわち(1)殷代で占いに使われた甲骨文,(2)漢・晋の木簡,とくに西北辺境の居延から出土した居延漢簡,(3)4~11世紀初の敦煌文書および西域文書,なかでも6~8世紀のトゥルファン文書,(4)清朝宮廷に保管されていた公文書類,いわゆる明清檔案(とうあん)である。いずれも発見されるごとに学界の注目を集め,多数の学者が研究を行い,甲骨学,簡牘(かんどく)学,敦煌学という名称も生まれた。…

【トゥルファン】より

…それらの文書は,整理されて《吐魯番出土文書》と題して刊行されている。これら古墓から発掘されたトゥルファン文書は,随葬衣物疏や告身の写しといった埋納文書のほかは,被葬者の冠帯や靴などにはられた,裁断された官文書などの廃紙の多いのが特徴的である。隋・唐時代の中国社会の実態を究明する上で重視されてきた敦煌文書の場合は,偶然に石室に残っていたもので,今後の新発見が望み薄なのに対して,トゥルファン文書の方は,今後も古墓や寺院址の発掘にともない増加が大いに期待されている。…

※「トゥルファン文書」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」