デラメア

精選版 日本国語大辞典 「デラメア」の意味・読み・例文・類語

デ‐ラ‐メア

(Walter John de la Mare ウォルター=ジョン━) イギリス詩人小説家夢幻的でロマンチックな作品を残す。作品に「耳をそばだてる者たち」、長詩旅人」。(一八七三‐一九五六

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改訂新版 世界大百科事典 「デラメア」の意味・わかりやすい解説

デ・ラ・メア
Walter de la Mare
生没年:1873-1956

イギリスの詩人,小説家。母方先祖に詩人ブラウニングがいる。名門パブリック・スクールのセント・ポール大聖堂合唱隊学校を出て,大学には進まず,石油会社に勤めながら処女詩集幼年時代の歌》(1902)を発表。以後《老人たち》(1913)から《よしなしごと》(1927)を経て,《旅人》(1946),《翼ある戦車》(1951),《おお美しきイングランド》(1953)にいたる多くの詩集において,幼年・夢・驚異・時間・死などの主題を清純な調子で歌いつづけた。〈ジョージ朝詩人〉の一人に数えられるが,17世紀神秘主義からロマン派にいたるイギリス詩の伝統のよき継承者でもある。《死者の誘い》(1910),《小人の思い出》(1921)から《幽霊物語集》(1956)にいたる幻想小説や童話のほか,エッセーや詩集の編集など,多彩な仕事を残した。
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世界大百科事典(旧版)内のデラメアの言及

【児童文学】より

…少年小説もまたT.ヒューズの《トム・ブラウンの学校生活》(1857),R.バランタインの《サンゴ島》(1857),ウィーダOuidaの《フランダースの犬》(1872),シューエルA.Sewellの《黒馬物語》(1877)のあとをうけて,R.L.スティーブンソンの《宝島》(1883)で完成した。架空世界を取り扱った物語は,J.インジェローの《妖精モプサ》(1869),G.マクドナルドの《北風のうしろの国》(1871),R.キップリングの《ジャングル・ブック》(1894),E.ネズビットの《砂の妖精》(1902),K.グレアムの《たのしい川べ》(1908),J.M.バリーの《ピーター・パンとウェンディ(ピーター・パン)》(1911),W.デ・ラ・メアの《3びきのサル王子たち》(1910)にうけつがれ,ファージョンE.Farjeon《リンゴ畑のマーティン・ピピン》(1921)は空想と現実の美しい織物を織り上げた。さらにA.A.ミルンの《クマのプーさん》(1926)が新領域をひらき,J.R.R.トールキンの《ホビットの冒険》(1937),《指輪物語》(1954‐55)は妖精物語を大成する。…

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