日本大百科全書(ニッポニカ) 「デボルド・バルモール」の意味・わかりやすい解説 デボルド・バルモールでぼるどばるもーるMarceline Desbordes-Valmore(1786―1859) フランスの女流詩人。女優・歌手としてデビュー、俳優の妻となる。父の破産、ともに訪れた異郷での母の死、不幸な恋、子供たちの相次ぐ死を経験し、夫の成功への期待もかなわず、非運と貧窮のなかで詩作に没頭、『哀歌、マリー、恋唄(うた)』(1819)、『新たな哀歌と詩』(1825)、『涙』(1833)、『哀れな花々』(1839)などの作品を残した。その真率で素朴な心情の吐露と音楽性、とくに奇数脚韻の巧みな使用は、のちにベルレーヌの称賛するところとなった。[横張 誠] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例