ディベルティスマン(英語表記)divertissement

翻訳|divertissement

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ディベルティスマン」の意味・わかりやすい解説

ディベルティスマン
divertissement

舞踊,音楽用語。本来は「気晴らし娯楽」の意。 (1) 17~18世紀のフランス・オペラにおいて,筋書きの進行と関係なく挿入される短い楽曲。幕間に踊られる舞曲など。 (2) オペラのなかに挿入された踊りから転じて,バレエのなかの一つの踊り,または複数の舞踊シリーズを抜き出して踊るものをいう。後者の場合,各舞踊は一つの主題でくくられながらも,それぞれ独立した小品または小品集という意味合いになり,踊り手力量と個性を発揮して演じる。『くるみ割り人形』第2幕で演じられるお菓子の国の精たちの踊り,『白鳥の湖』第3幕で演じられる各国の踊りがその好例である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「ディベルティスマン」の意味・わかりやすい解説

ディベルティスマン

divertissementフランス語)は〈遊び〉の意で,ディベルティメントに同じ。劇,バレエなどで,ストーリーとは直接関係なくはさみこまれた部分をさす。《くるみ割り人形》の〈お菓子の国〉など。また独立の作品でもストーリーのない小品的なバレエ等もいう。→ディベルティメント

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のディベルティスマンの言及

【バレエ】より

…通常アントレ,アダジオ,いくつかのバリアシヨン,コーダよりなる。〈ディベルティスマン〉の語と混用されやすい。コーダcodaパ・ド・ドゥの最後に,最初は男性,次に女性の順に登場し,難しい技術を多用した踊りを見せ,これを完結させる部分をいう。…

※「ディベルティスマン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android