世界大百科事典(旧版)内のテガザの言及
【アフリカ】より
… 14世紀を最盛期として栄えたマリのあと,さらに東のガオを都としてニジェール川大湾曲部とナイジェリア北部を勢力下におさめたソンガイ帝国が興隆した。当時サハラの最大の岩塩の供給地は現在のマリの最北端に近いテガザであり,ソンガイがその採塩権をもっていたが,この権利を要求するサード朝モロッコとの紛争の結果,火打石銃を装備したモロッコの遠征軍によって1591年,騎馬の大軍を誇ったソンガイは壊滅した。これは,サハラ以南の西アフリカに鉄砲がもたらされた最初であり,以後鉄砲は,それ以前に最も強力だった騎馬をしのぐ武器として,西アフリカに急速にひろまった。…
【ソンガイ帝国】より
…支配部族ソンガイSonghai(ソンライSongrai)族の名をとってこのように呼ばれるが,首都ガオの名をとってガオ帝国とも呼ばれる。16世紀の最盛期には,ガオ(現,マリ共和国領)のあるニジェール川大湾曲部東部地方を中心に,その勢力は,西アフリカ西端の現セネガル共和国の地域から,金の主要な産地だったニジェール川上流の山地地方(現,ギニア共和国領),岩塩の産地テガザ(現,マリ共和国領)を含むサハラの一部,東はハウサ諸国(現,ナイジェリア北部)にまで及んだ。その支配は,ガーナ,マリなど西アフリカのサハラ南縁に形成された諸国と同様,長距離交易の軍事的な保護という性格が強かったが,同時に,既存の首長領や国家を征服して貢納を強要することを,ソンガイ帝国は大規模に行った。…
※「テガザ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」