ティグレ語(読み)ティグレご(英語表記)Tigré language

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ティグレ語」の意味・わかりやすい解説

ティグレ語
ティグレご
Tigré language

おもにエリトリア北西部と隣国スーダンのかぎられた地域に住むティグレ族によって話されるセム語系言語(→セム語族)。古代ゲエズ語ティグリニャ語と近い関係にある。ティグレ語による文書は布教団体が作成したいくつかの宗教書にとどまる。近隣多くクシ語系諸族ナイル語系諸族の第二言語として使用される。20世紀後半には 100万人以上の話者がいたとみられる。

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世界大百科事典(旧版)内のティグレ語の言及

【エチオピア諸語】より

…エチオピアではセム語族クシ諸語,オモ諸語Omotic,ナイル・サハラ語族のおのおのに属する70~80に上る言語が行われている。セム語系の言語はおもに北部・中部に分布し,最大の母語人口をもつアムハラ語をはじめ,ティグリニア語Tigrinya,ティグレ語Tigre,グラゲ語Gurage,ハラル語Harari等を含む。ゲエズ語は現在では死語であるが,伝統的なエチオピア文化の形成に重要な役割を果たした。…

【数】より

…英語でdog―dogs,book―booksは単数―複数の対立を示し,〈1〉対〈1より多〉という内容をもつ。またエチオピアのティグレ語などでは同じ複数といっても,〈少数〉―〈多数〉の区別がみられる。このように〈複数〉の意味内容は言語によって異なるし,複数形のあらわれが一定の文法的・意味的条件によって制限されている場合もある。…

※「ティグレ語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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