ツタウルシ(蔦漆)(読み)ツタウルシ(英語表記)Rhus orientalis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ツタウルシ(蔦漆)」の意味・わかりやすい解説

ツタウルシ(蔦漆)
ツタウルシ
Rhus orientalis

ウルシ科の落葉性つる植物。日本,千島南部およびサハリンに分布し,山地に生えて茎は長く他物にからみつき,多数の気根を出す。葉は3出複葉で長い葉柄があり,小葉は卵形ないし楕円形で長さ 10cmあまりある。葉裏の脈の分岐点に褐色毛を生じる。秋に美しく紅葉する。初夏に,葉腋に円錐花序をなして黄緑色の小花を多数つける。雌雄異株で,萼は5裂し花弁は5枚。雄花にはおしべ5本だけ,雌花にはおしべ5本とめしべ1本がある。果実は小型の球形で淡黄色をなし光沢がある。日本産のウルシ属のなかでは最も毒性が強くかぶれやすい。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android