ツァンチョウ(滄州)地区(読み)ツァンチョウ(英語表記)Cangzhou

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ツァンチョウ(滄州)〔地区〕
ツァンチョウ
Cangzhou

中国華北地方,ホーペイ (河北) 省東部の地区。ター (大) 運河,ツーヤー (子牙) 河の流れる低湿地にあり,東はポーハイ (渤海) 湾にのぞむ。3市8県,1自治県から成る。コムギトウモロコシ,ワタを主作物とし,ナツメ,ヤーリー (鴨梨) と呼ばれるナシの生産も多い。ウシ,ブタ,ニワトリなどの飼育も盛ん。ホワンホワ県はチャンルー (長蘆) 塩田の一部で塩田が発達,漁業も盛ん。洪水の被害が絶えなかったが,1963年以後ハイ (海) 河の治水計画によって,チャンウェイ (漳衛) 新河,ナンパイ (南排) 河など大規模な放水路が開削された。アルカリ土壌の改良も進み,反当収量は大きく増加している。北西部にはレンチウ (任丘) 油田がある。各県とも農業機械などの小型工業が発達している。麦わら帽子やアンペラ製造などの農村副業も盛んである。チンフー (京滬) 鉄道が通る。人口 474万 8605 (1990) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報