ツァラトゥストラはかく語りき(読み)ツァラトゥストラはかくかたりき

精選版 日本国語大辞典 の解説

ツァラトゥストラはかくかたりき【ツァラトゥストラはかく語りき】

(原題Also sprach Zarathustra)
[一] 哲学書。四部作。ニーチェ著。一八八三~八五年作。ゾロアスター教教祖の名を借りた主人公の口を通して、キリスト教的な道徳を否定し、人間自身の可能性を極限まで実現して、権力への意志を遂行する超人の道徳および永劫回帰思想を説いた。二〇世紀ヨーロッパの思想・文学芸術に対して巨大な影響を与えた。
[二] 交響詩。リヒャルト=シュトラウス作曲。(一)を標題としたもの。一八九五~九六年作。

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デジタル大辞泉 の解説

ツァラトゥストラはかくかたりき【ツァラトゥストラはかく語りき】

《原題、〈ドイツAlso sprach Zarathustra》哲学書。四部作。ニーチェ著。1883年から1885年作。「神は死んだ」の言葉で表されるニヒリズムの確認に始まり、キリスト教に基づく西洋文化の価値転換を図り、超人ツァラトゥストラ言動比喩逸話によって描いたもの。
《原題、〈ドイツ〉Also sprach Zarathustraリヒャルト=シュトラウスの交響詩。1895年から1896年にかけて作曲。着想を得た作品。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ツァラトゥストラはかく語りき
ツァラトゥストラはかくかたりき
Also sprach Zarathustra

ドイツの哲学者フリードリヒ・ニーチェの4部からなる哲学的散文詩。 1883~85年成立。『万人に与える書,なんぴとにも与えぬ書』という副題をもつこの書は,キリスト教の聖書に対抗して書かれたものといわれ,ニーチェの思想が象徴的な美しく力強い詩文で語られている。

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デジタル大辞泉プラス の解説

ツァラトゥストラはかく語りき

ドイツの作曲家リヒャルト・シュトラウスの交響詩(1895-1896)。原題《Also sprach Zarathustra》。『ツァラトゥストラはこう語った』とも呼ばれる。哲学者フリードリヒ・ニーチェの同名の著作に着想を得て作曲された。

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旺文社世界史事典 三訂版 の解説

ツァラトゥストラはかく語りき
ツァラトゥストラはかくかたりき
Also sprach Zarathustra

ドイツの哲学者ニーチェの哲学書
4巻からなる。1883〜85年刊。ゾロアスター教の創立者であるゾロアスター(ペルシア語でZarathustra)の遍歴とその言葉という形式で,超人思想と永劫回帰を説く。

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