チーホノフ(英語表記)Nikolai Semyonovich Tikhonov

精選版 日本国語大辞典 「チーホノフ」の意味・読み・例文・類語

チーホノフ

(Nikolaj Sjemjonovič Tihonov ニコライ=セミョーノビチ━) ソ連詩人。革命的ロマンチシズムにあふれた絵画的な作風。第二次大戦後平和運動家としての比重が大きい。代表作叙事詩キーロフはわれらとともに」。(一八九六‐一九七九

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デジタル大辞泉 「チーホノフ」の意味・読み・例文・類語

チーホノフ(Nikolay Semyonovich Tikhonov)

[1896~1979]ソ連の詩人。第二次大戦中のソ連人民の戦いを歌った「キーロフはわれらとともに」「レニングラード物語」などで知られる。

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改訂新版 世界大百科事典 「チーホノフ」の意味・わかりやすい解説

チーホノフ
Nikolai Semyonovich Tikhonov
生没年:1896-1980

ロシア・ソ連邦の詩人,社会活動家。小市民の出身で,ペテルブルグ商業学校を出た。1915年から第1次世界大戦に参加,その後18年から22年にかけて赤軍志願兵として戦った。かつては文学グループ〈セラピオン兄弟〉に属していたが,十月革命後は革命的ロマンティシズムにあふれた処女詩集《大群集》(1922)を出した。とくに第2次世界大戦中の独ソ戦で包囲されたレニングラードの戦いを歌った叙事詩《キーロフ,われらとともに》(1941)は有名。戦後は《グルジアの春》(1948-49),《第2回世界平和大会で》(1951),新中国をテーマにした《緑の大地の五つの星》(1961)などの詩集がある。しかし,戦後は詩人としてよりも平和運動の活動家としてのほうが有名であった。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チーホノフ」の意味・わかりやすい解説

チーホノフ
Tikhonov, Nikolai Semënovich

[生]1896.12.4. ペテルブルグ
[没]1979.2.8.
ソ連の詩人。文学集団「セラピオン兄弟」に所属していたが,国内戦で赤軍に参加,革命的ロマンチシズムにあふれる詩集『大群集』 Orda (1922) ,『田舎ビール』 Braga (22) を発表。トルクメンやグルジアにおける社会主義建設をうたった詩集『ユルガー』 Yurga (26~30) ,『グルジアの春』 Gruzinskaya vesna (48~49) ,また独ソ戦におけるドイツ軍包囲下のレニングラード市民のヒロイズムをたたえた叙事詩『キーロフはわれわれとともに』 Kirov s nami (41) などがある。また『パキスタンの旅』 Rasskazy o Pakistane (50) など世界平和評議会委員としての社会活動におけるアジアやヨーロッパ旅行から生れた作品も多い。

チーホノフ
Tikhonov, Nikolai Aleksandrovich

[生]1905.5.14. ウクライナ,ドニエプロペトロフスク
[没]1997.6.1. モスクワ,モスクワ
ソ連の政治家。工学博士。ドニエプル派と呼ばれるブレジネフ派の重鎮であった。蒸気機関車運転助士のかたわら,1930年ドニエプロペトロフスク冶金大学を卒業。 40年ソ連共産党入党。 47~50年鋼管工場長,50~54年鉄鋼省総局長,55~57年同次官。 60~63年国家科学・経済評議会副議長。 63~65年国家計画委員会副議長。 65年副首相,66~89年党中央委員。 1976年第一副首相,79年 11月党政治局員に就任。 80年 10月,A.N.コスイギン首相の後任として首相に就任した。 85年首相解任。 89年4月中央委員解任。

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百科事典マイペディア 「チーホノフ」の意味・わかりやすい解説

チーホノフ

ロシア・ソ連の詩人。ペテルブルグの商業学校を出て,第1次世界大戦に参加。1918年から1922年にかけて志願兵として赤軍の戦闘に加わる。革命的ロマンティシズムの色調の濃い処女詩集《大群衆》(1922年)で注目されたが,第2次世界大戦の独ソ戦で長期にわたってドイツ軍に包囲されたレニングラードの戦いに取材した叙事詩《キーロフ,われらとともに》(1941年)が代表作。戦後にもいくつか詩集があるが,むしろ平和運動家として知られた。

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