日本大百科全書(ニッポニカ) 「チュール(生地)」の意味・わかりやすい解説 チュール(生地)ちゅーるtulle ごく微細な多角形の網状をした薄い経編生地(たてあみきじ)。組織は、もと隣合わせの経糸を次から次へと絡み合わせ、細かい六角形の穴をつくる手編地であったが、1768年にイギリスで機械化がなされ、経編機を使うようになった。これは穴の大きさが着用しているうちに不同を生じるなどの欠点があったが、ナイロンの出現によって、トリコット経編機で編み、ヒート・セットして、洗濯してからも型のくずれないものが現れた。用途は、ベール、帽子の装飾、縁飾りなどであるが、これにアップリケや刺しゅうをすることが多い。[角山幸洋] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例