チャパーティー

百科事典マイペディア 「チャパーティー」の意味・わかりやすい解説

チャパーティー

インド北部で常食とされるパン。全粒の小麦粉を練って円くのばし鉄板で焼いたもので,発酵はさせない。同じ生地を油で揚げたものはプーリーという。具を練り込んだり包んだりもする。また,精白した粉を使って発酵させてから,タンドールという窯で焼いた木の葉形のパンは,ナーンnaanと呼ばれる。
→関連項目インド料理パン

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のチャパーティーの言及

【インド料理】より

…北,とくにパンジャーブ地方は昔から良質の麦の産地で,いろいろな種類のパンの仲間がみられる。中でもアーターとよばれる全粒の小麦粉を練って鉄板で焼いた無発酵のうすパンであるチャパーティー,同じ生地を油で揚げたプーリーが,最も一般的である。それぞれ,具を練りこんだり包んだりしたバリエーションも多い。…

【かまど(竈)】より

…パン焼きには,五徳の上にのせた鉄板を利用する。インドのチャパーティー(パンの一種)づくりなどでは,熱した平たい石の表面に張りつける方法もみられる。一部の地域では,鉄製や陶器製の容器のなかに火床をつくった火鉢型の炉もある。…

【パン】より

…ピンは,小麦粉をこねて,焼いたり,蒸したり,煮たり,油で揚げたりしたものの総称である。パンジャーブ地方を中心とするインド,パキスタンの麦作地帯では,全粒の小麦粉をねって無発酵のまま鉄板で焼いたチャパーティーをはじめ精白粉を発酵させてつくるナンなど(パン類を総称してローティーと呼ぶ)が食べられている。チャパーティー利用圏はアフガニスタン,イランにも及んでいるが,チャパーティーに類似したものも多く,油で焼くパラタ,油で揚げるプウリーなども無発酵のものである。…

【料理】より

…前述した太平洋諸島の焼石を利用した料理もそれであるし,小石や砂を焼いたものに穀物や豆,粟などを混ぜて,いる方法も古くからあった技術である。薄い板石や金属板に食料をのせて焼く方法は,西アジア,インドにおいては麦類や雑穀の粉を練りせんべい状に延ばして焼いた主食のチャパーティーつくりに適用されている。焦付きを防ぎ,食味を増進するために油脂を板やなべに敷いて焼く方法は,ヨーロッパではフライパンを利用したいため料理に発展した。…

【ローティー】より

…北インドで作られるパンの総称。チャパーティーchapati,ナーンnan,プーリーpuriなどの代表的パンや,そのバリエーションを含む。なかでも最も広い地域で日常的に作られるのはチャパーティーで,レストランでローティーとだけ注文すればこれが出てくる。…

※「チャパーティー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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