チェンバレン(ネヴィル)(英語表記)Arthur Neville Chamberlain

山川 世界史小辞典 改訂新版 の解説

チェンバレン(ネヴィル)
Arthur Neville Chamberlain

1869~1940

イギリスの政治家。チェンバレン(オースティン)異母弟。若くして父ジョゼフの事業を受け継ぎ,バーミンガム市長。第一次世界大戦後政界に入り,1922年以来保健相。特に31年マクドナルド内閣の蔵相として世界恐慌打開に努め,イギリス帝国内の特恵関税制度を確立した。37年ボールドウィン引退とともに保守党党首および首相(在任1937~40)となった。ドイツ,イタリアに対して宥和政策をとり,38年のミュンヒェン会談ではヒトラーの要求を容れて,戦争の回避に努めたが,ドイツのポーランド侵攻により,ドイツに宣戦布告して第二次世界大戦となった。ドイツ軍のノルウェー侵攻で40年5月辞職,チャーチル内閣に席を譲った。11月に病没

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旺文社世界史事典 三訂版 の解説

チェンバレン(ネヴィル)
Arthur Neville Chamberlain

1869〜1940
イギリスの政治家
ジョセフの次子。1918年保守党下院議員。1931年マクドナルド挙国一致内閣の蔵相となり,世界恐慌後の財政再建につとめ,32年オタワ連邦会議でイギリスを保護貿易に踏み切らせた。1937年に首相となり,満州事変以後のファシズム脅威に直面したが,ソ連への不信からナチス−ドイツを反共防塞とみなし,戦争回避のため,38年のミュンヘン会談で対独宥和 (ゆうわ) 政策をとった。第二次世界大戦中の1940年,チャーチルと交代した。

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