チェック
① 小切手。
※西洋旅案内(1867)〈福沢諭吉〉附録「別にチェッキとて短冊形(なり)の切手二、三十枚横帳に綴たるものを渡す」
② (━する) 完全であるかどうかを一つ一つ調べること。
(イ) 書類などを照合すること。引き合わせること。また、それが済んだことを示すしるし。「

」印など。
※或る女(1919)〈有島武郎〉前「何か書いた物を取り出して、それを鉛筆でチェックしながら」
(ロ) 悪い点がないかどうか、ひとりひとりについて、また、一つ一つのものについて確かめること。くいとめること。
※深い河(1969)〈田久保英夫〉一「ときどき馬を厳しくチェックして、松岡を嘆かせる相手だ」
③
直角に交差する何本もの線によって作られた、たくさんの長方形や正方形で構成される模様。チェッカー。
※色ざんげ(1933‐35)〈宇野千代〉「派手なチェックの外套」
④ チェスで、
王手をかけること。また、その時の宣言。
※輝ける闇(1968)〈開高健〉「ビン中尉はさっさと手をうごかして『王手(チェック)』という」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
チェック
洋服地の格子縞(こうしじま)のこと。プリントもあるが織物,特に毛織物に特色あるチェックがみられる。タータン・チェック(タータン)は英国の伝統あるチェック。シェパード・チェックはスコットランドの羊飼いが用いたという小さな千鳥格子。グレン・チェックは小さな格子の組合せで大きな格子を表す。オーバー・チェックは小さな格子の上に別糸で大きな格子を表す。ガン・クラブ・チェックは米国の狩猟クラブの制服からきたもの。タッターソールは乗馬服に多く,ロンドンの馬市場にちなんだもの。ピン・チェックはごく細かいみじん格子。ブロック・チェックはチェッカーボードともいい,市松模様のこと。
→関連項目ストライプ
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デジタル大辞泉
「チェック」の意味・読み・例文・類語
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チェック
Cech, Thomas Robert
[生]1947.12.8. シカゴ
アメリカの生化学者,分子生物学者。グリンネル・カレッジを卒業 (1970) ,カリフォルニア大学バークリー校で博士号を取得 (75) ,マサチューセッツ工科大学 (75~77) からコロラド大学に移り,同大学教授 (83) 。遺伝情報の伝達役と考えられていたリボ核酸 RNAが,酵素のような触媒機能ももつことを発見 (1982) ,チェックとは独立して RNAの触媒機能を発見した S.アルトマンとともに 1989年ノーベル化学賞を受賞。
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チェック【check】
市松模様,格子縞,そのほか線が直角に交差した格子柄模様の総称。一般に先染めした経糸(たていと)と緯糸(よこいと)で織り出して作るが,プリントで表したものもある。種類は各種あるが,その名称は織物の由来からつけられたものが多い。おもなものにスコットランドのタータンやタータンをもたない新興土地所有者たちによってそれぞれの地方でつくられたディストリクト・チェックdistrict check,そのほか窓枠のように仕切られたウィンドー・ペーンwindow pane,ピン・チェックpin check(微塵(みじん)格子),ギンガム,ブロック・チェックblock check(市松格子)などがある。
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