ダービー(イギリス)(読み)だーびー(英語表記)Derby

翻訳|Derby

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ダービー(イギリス)」の意味・わかりやすい解説

ダービー(イギリス)
だーびー
Derby

イギリス、イングランド中部にあるユニタリー・オーソリティーUnitary Authority(一層制地方自治体)の都市。人口22万1716(2001)。バーミンガムの北北東約60キロメートルに位置し、トレント川の支流ダーウェント川に臨む。商工業、行政の中心地。航空機エンジン、陶器、合成繊維、鉄道車両、化学などの工業も発達する。町の前身は七王国時代から知られるが、現在の市の起源はノルマン時代の市場町に始まり、近代に入って毛織物やビールの産地として知られるようになった。イギリス絹織物工業発祥の地で、1719年にイタリアから技術が伝わった。1750年ウィリアム・デューズベリーにより陶器産業が創始され、以後製陶業で有名になった。また1907年にはロールス・ロイス社の本社が置かれた。創立者ヘンリー・ロイス卿(きょう)の像が市内にある。市の美術館は、当地出身の画家ジョセフ・ライトJoseph Wright(1734―97)の作品で知られる。

[久保田武]

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