ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ダ・カーポ・アリア」の意味・わかりやすい解説
ダ・カーポ・アリア
da capo aria
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…アリアが歌われる間,物語の発展は原則として停止し,そのことを通じてアリアは独自の完結した音楽的形式を展開し,種々の声楽的技巧を盛りこむことができた。歴史的に見ると,初期の有節形式のアリア,固執低音にもとづくアリア,ロンド形式のアリア等をへて,18世紀には声のソナタあるいはコンチェルトになぞらえられるダ・カーポ・アリア(中間部を挟んで主部が反復される大規模で技巧的なアリア)の形式が成立する。また声の表情や用いられる技巧の種類に従って,緩やかなテンポでたっぷりと歌うアリア・カンタービレ,急速なテンポで技巧の限りを尽くすアリア・ディ・ブラブーラなど,さまざまなジャンルが併立した。…
…とりわけオペラの創作・上演は重要で,ナポリ楽派のオペラと声楽教育のメソードは18世紀ヨーロッパでは一つの模範となった。ベネチアからもたらされたオペラを発展させ,レチタティーボとアリアの明確な分離,ダ・カーポ・アリアとイタリア風序曲の確立,名技的な歌唱技巧の涵養等に貢献した。加えて,1720年代のメタスタージオによるリブレット改革を経てオペラ・セーリアとオペラ・ブッファという二大様式を打ち立てるなど,ナポリ楽派はオペラ史上大きな意義をもつ。…
※「ダ・カーポ・アリア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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