ダミアーニ(英語表記)Luciano Damiani

改訂新版 世界大百科事典 「ダミアーニ」の意味・わかりやすい解説

ダミアーニ
Luciano Damiani
生没年:1923-

イタリアの舞台美術家。リズミックな空間造形と繊細な照明が特徴である。1952年以来ミラノ・ピッコロ座ピッコロ・テアトロ)の装置家として活躍。おもな仕事としてB.ブレヒトの《三文オペラ》《ガリレイ生涯》《セチュアンの善人》,C.ゴルドーニの《キオッジャのもめごと》,L.ピランデロの《本日は即興劇を》,F.ガルシア・ロルカの《ベルナルダ・アルバの家》などがあり,つねにG.ストレーレルの演出の下に好評を得た。一時期映画に専念するため演劇を離れていたが,74年再びミラノ・ピッコロ座に戻りA.チェーホフの《桜の園》の装置を作った。これはストレーレルの演出とあいまって70年代におけるチェーホフ劇の最良の舞台の一つと評価された。
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