ダットサンDB-5型

日本の自動車技術240選 「ダットサンDB-5型」の解説

ダットサンDB-5型

昭和22年の自動車取締令改正により、1500cc以下の小型自動車が生産可能になったのを受けて(それまでは750ccまで)、『ダットサン・スタンダードセダンDA型』が誕生した。この車には燃料消費量を節約する目的で、コントロールバルブ装置をメーター盤の下に吊るし、レバーを操作して燃料の噴出量を加減するミクスチャーコントロール(MC装置)を採用した。その翌年、新たにキャブフロントから全部設計された『ダットサン・デラックスセダンDB型』が造られた。DB型のボディは三菱重工で造られ、当時米国で生産された小型乗用車「クロスレイ」に似ていた。1950年(昭和25年)には排気量を722ccから860ccへとアップし(DB-2型)、シャシーも補強された。1951年(昭和26年)にはタクシー界の要望に応じて4ドア化したDB-4型を発売。1953年(昭和28年)、25psエンジンを積んだDB-5は旧モデルDB-4に約350点の改良を加え登場。ボディを生産していた三菱重工業は、サイドメンバを一体でプレスする方式を採用した。その後、1954年(昭和29年)DB-6型で生産が終了。こうして何回かの小変更を経て、ダットサン乗用車の命脈をつないできた貴重な車である。保管場所日産自動車(株)宣伝部 (〒104-8023 東京都中央区銀座6-17-1)
製作(製造)年1953
製作者(社)日産自動車株式会社
資料の種類量産品
現状保存・非公開
車名ダットサンDB5
モデル名DB-5型
会社名日産自動車(株)
製作開始年1953
車種・用途乗用車
実車所在/模型日産自動車・座間
スタイルセダン
ドア数4ドア
乗員4名
車両重量890kg
構造鋼板-フレーム
バンパーあり
ステップなし
全長3,805mm
全幅1,480mm
全高1,560mm
タイヤサイズ゙550-15-4PR
フレーム梯子型キックアップ
前軸I型断面逆エリオット式
後軸半浮動式
軸距2,150mm
前トレッドx後トレッド1048×1180
車高調整なし
ステアリングウォーム&セクター式
ダンパー筒型
走行安定装置なし
原動機名D-10型
冷却/気筒配列水冷/直列4気筒
弁機構SV
気化器ソレックスVA26-1
内径x行程60×76
排気量860cc
点火系高圧蓄電池式
最高出力/回転数25ps/4000rpm
最大トルク/回転数5.1kgm/2400rpm
過給機なし
可変システムなし
燃料タンク容量18L
ハイブリッドシステム形式なし
変速機4速
モード燃費-
参考文献1)『日産自動車30年史』日産自動車、1965年 2)『ダットサンの50年』(別冊CG)二玄社、1983年 3)『ダットサン変遷史』モーターエイジ35号
その他事項シャシー重量:475kg;前照灯:2灯式;ワイパー:電動;足ブレーキ:油圧式四輪制動;手ブレーキ:機械式後二輪制動;最終減速:6.5;最高速度:78km/h;燃費率:19km/L;

出典 社団法人自動車技術会日本の自動車技術240選について 情報

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