ターヘル・アナトミア(読み)ターヘルアナトミア

百科事典マイペディア 「ターヘル・アナトミア」の意味・わかりやすい解説

ターヘル・アナトミア

解体新書》の原本通称杉田玄白前野良沢の入手した本は,ドイツの学者J.A.クルムスの解剖学入門書(1732年刊)のオランダ訳本(1734年刊)で,題名一部のラテン語タブラエ・アナトミカエ(解剖学表)から,この通称が生まれたのではないかとされている。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ターヘル・アナトミア」の意味・わかりやすい解説

ターヘル・アナトミア

解体新書』の原本。著者は J.A.クルムス (1689~1745) で,原著ドイツ語で書かれた簡明解剖書である。初版は 1722年にダンチヒで出た。その第3版をオランダ人医師 G.ディクテンがオランダ語訳して,34年にアムステルダム出版杉田玄白らはそれを使ったが,『解体新書』では本文だけが訳され,全体の半分以上を占める脚注は訳されていない。原題は"Ontleedkundige Tafelen"であるが,いつのまにか「ターヘル・アナトミア」と訛称されるようになった。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「ターヘル・アナトミア」の解説

ターヘル・アナトミア

クルムス著「解剖学表」1732年第3版をライデンの外科医ディクテンが蘭訳した解剖学書「Ontleedkundige Tafelen」。1734年アムステルダム刊。本文28表,各表に図1葉を付す。「解体新書」は,本書各部名称についての簡潔な解説である本文のみを訳出したもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ターヘル・アナトミア」の意味・わかりやすい解説

ターヘル・アナトミア
たーへるあなとみあ

解体新書

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