タルン川(読み)たるんがわ(英語表記)le Tarn

改訂新版 世界大百科事典 「タルン川」の意味・わかりやすい解説

タルン[川]
Le Tarn

フランス南部を流れるガロンヌ川右岸の支流全長約375km。マシフ・サントラル南部の最高峰ロゼールLozère(標高1702m)に源を発し,西流してモアサック付近でガロンヌ川に合流する。上流のソーブテール,メジャン両高原を分かつ部分では石灰岩の深い峡谷をつくり,周辺では牧畜(牛)が盛ん。中・下流域ではブドウ栽培が行われ,アルビ電力石炭を利用した工業の中心地。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「タルン川」の意味・わかりやすい解説

タルン川
たるんがわ
le Tarn

フランス南部の川でガロンヌ川の支流。全長375キロメートル。セベンヌ山地南部のロゼール山南麓(なんろく)、標高1575メートル地点に発し、マッシフ・サントラル(中央群山)の南西斜面を西南流してアルビに至る。さらに西南流してアグー川との合流点付近でアキテーヌ盆地に出、ガロンヌ川と平行して西北流し、モントーバンを経、西流してきたビオール川との合流点から西流してガロンヌ川に合流する。上流部のサント・エニミからペイルローに至る約50キロメートルは石灰岩台地を貫く峡谷をなし、洞穴も多く観光の名所である。

高橋 正]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タルン川」の意味・わかりやすい解説

タルン川
タルンがわ
Tarn

フランス南部を流れるガロンヌ川の支流。全長 375km。マシフサントラル (中央山地) 南東部,ロゼール県南東部のロゼール山 (1699m) 南部に源を発し,肥沃なアキテーヌ盆地をガロンヌ川と並行して流れたのち,モアサック下流でガロンヌ川に注ぐ。上流部フロラックからミヨー付近まではコースと呼ばれる石灰岩台地をえぐった峡谷が続き,景勝地として知られるが,近年水力開発が進展

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