タクリード(読み)たくりーど

世界大百科事典(旧版)内のタクリードの言及

【ザーヒル派】より

…法源(ウスール)としてキヤース(類推)を認めず,イジュマー(合意)をサハーバ(預言者ムハンマドの教友)のそれだけに限り,コーランとハディースの文字どおりの意味(ザーヒルẓāhir)に忠実に従わねばならないとした師の教えを忠実に継承した。10世紀以降もタクリード(先人の模倣)を拒否し,イジュティハードの行使を強く主張した。早くホラーサーン,東部イランに伝えられたが,さしたる勢力とならなかった。…

【サラフィーヤ】より

…それが単なる復古主義でないのは,回帰すべき原点,純化されるべき伝統がそもそも何であるかを,厳しく問うものだからである。イスラムの〈現状〉を衰退・堕落として批判し,状況を打開・是正するタジャッドゥドtajaddud(復古=革新)が課題として自覚され,タクリードtaqlīd(過去の権威によって確立されたところにそのまま従うこと)にとらわれることなく,イジュティハードを再開することが求められる。この思想・運動の最も明確な出発点となったのは,ワッハーブ派であった。…

※「タクリード」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android