ゾウ(象)(読み)ゾウ

百科事典マイペディア 「ゾウ(象)」の意味・わかりやすい解説

ゾウ(象)【ゾウ】

長鼻目ゾウ科に属する最大の陸生哺乳(ほにゅう)類。皮膚は厚く,毛が少ない。鼻部は上唇(じょうしん)とともに円筒状に長くのび,先端の突起で上手に物をつまみ上げる。上顎門歯は牙状(象牙(ぞうげ))。草原森林に群生し,樹葉,枝,草など植物質を1日当り45〜90kg,水を90〜180lとる。1腹1子,寿命約60年。化石種が多いが,現生は2種。アフリカゾウはアフリカのサバンナに分布し,雄は体高3.3m,体重6t以上に達するが,雌は小さい。耳が大きく,雌雄とも牙が大きい。アジアゾウ(インドゾウはアジアゾウの亜種)は南アジアの森林に分布し,体高2.5〜3m,体重5tに達する。雌の牙は小さい。性質が温和で利口なので運搬・狩猟用などに用いられる。アフリカゾウの亜種のマルミミゾウ中央アフリカの森林にすみ,耳が丸く,肩高は2.2mほど。
→関連項目長鼻類

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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