ソ連‐フィンランド戦争

山川 世界史小辞典 改訂新版 「ソ連‐フィンランド戦争」の解説

ソ連‐フィンランド戦争(ソれん‐フィンランドせんそう)

第二次世界大戦中に2度にわたって戦われた,ソ連フィンランド間の戦争。

①〔第1次〕1939年ドイツがポーランドに侵攻すると,ソ連は同年よりフィンランドに対し国境地帯割譲と基地貸与を要求した。これが拒絶されると,11月30日,ソ連軍はフィンランドを攻撃,越境侵入した。フィンランド側の抵抗は強く,ソ連は傀儡(かいらい)政府をつくりあげたが勝利はできず,40年3月カレリア地方を割譲させて,戦争を終えた。

②〔第2次〕ナチス・ドイツが1941年6月22日対ソ戦争を始めると,直後にソ連軍の空襲反撃を理由として,フィンランドは同25日対ソ戦争に踏み切った。44年9月19日の休戦条約で戦争は終結し,その結果フィンランドは,ヘルシンキ近郊のポルカラ半島などの貸与のほか,3億ドル(のち2億ドルに減額された)にのぼる賠償を課せられた。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報