ソールズベリー(Robert Arthur Talbot Gascoyne-Cecil, 3rd Marquess of Salisbury)(読み)そーるずべりー(英語表記)Robert Arthur Talbot Gascoyne-Cecil, 3rd Marquess of Salisbury

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ソールズベリー(Robert Arthur Talbot Gascoyne-Cecil, 3rd Marquess of Salisbury)
そーるずべりー
Robert Arthur Talbot Gascoyne-Cecil, 3rd Marquess of Salisbury
(1830―1903)

イギリスの政治家。第2代ソールズベリー侯の次男として生まれ、オックスフォード大学で学んだ。1853年に保守党下院議員となり、議員生活を送るかたわら、雑誌に健筆を振るい、民主主義を嫌悪し、変化を忌む政治姿勢を明確に示した。1868年、父の死去によって上院入りし、インド相を経て1878年に外相に就任すると、ベルリン会議ディズレーリとともに活躍、「大ブルガリア」の実現阻止に成功した。1881年、上院での保守党指導者に就任、1885~1886年、1886~1892年、1895~1902年の長期にわたって首相を務めた。その間、とりわけ外交政策、アジア・アフリカでの「帝国政策」に強い関心を寄せ、1887年の第1回植民地会議の開催、中国における威海衛(いかいえい)の租借スーダンにおけるフランスとの競合南アフリカ戦争ブーア戦争)などの積極的な帝国主義外交政策を展開した。

[木畑洋一]

『坂井秀夫著『近代イギリス政治外交史 第1巻』(1974・創文社)』

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