ソンブレロ(英語表記)sombrero

翻訳|sombrero

精選版 日本国語大辞典 「ソンブレロ」の意味・読み・例文・類語

ソンブレロ

〘名〙 (sombrero) 山高で、先の巻き上がった大きな鍔(つば)のある麦わら製またはフェルト製の帽子メキシコ・アメリカ合衆国南西部で用いられる。
※血の来訪者(1961)〈大藪春彦〉蛾「鍔広のソンブレロをかぶり、真白なメキシコ服の肩に鮮やかな色彩ポンチョをかけた楽士たちは」

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デジタル大辞泉 「ソンブレロ」の意味・読み・例文・類語

ソンブレロ(〈スペイン〉sombrero)

スペイン・メキシコや米国南西部などで用いる帽子。麦わらまたはフェルト製で、山が高く、つばが広い。

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改訂新版 世界大百科事典 「ソンブレロ」の意味・わかりやすい解説

ソンブレロ
sombrero

スペイン語でつば付きの帽子のことだが,特に中南米農民牧夫の帽子を指す場合が多い。形状は多様で,植物繊維のもの,布製や革製のものがある。中央アメリカではときどきつば付きの帽子が,アンデス地方ではつばの無い帽子が先スペイン期の遺物に表現されており,中南米にあった帽子をかぶる習慣とスペイン人が伝えたヨーロッパ起源のつば付き帽子が結びつき,現在みられる多彩なソンブレロができ上がったものであろう。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ソンブレロ」の意味・わかりやすい解説

ソンブレロ
sombrero

ラテンアメリカ諸国で男女のかぶる,つば広の,頭頂が高く突き出た帽子。麦わら,木の皮などを編んだもの,フェルト製のものがある。色はいずれも麦わら,木の皮の自然色,褐色,白,黒,灰色などが多く,原色の縁飾り,房飾りがつく。本来,天蓋,キノコの傘,つばの広い帽子全体をさすスペイン語であるが,16世紀,スペインがラテンアメリカ諸国を支配していた当時,この地方独特の帽子を特にソンブレロというようになり,以後普遍化した。地域により型,名称ともにいろいろあり,なかでもメキシコのチャロ charro,アルゼンチンガウチョ gaucho,チリのウアソス huasosなどが代表的。北アメリカ西部のカウボーイハット (テンガロンハット tengallon hatともいう) は,この型を引継いだものである。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ソンブレロ」の意味・わかりやすい解説

ソンブレロ
そんぶれろ
sombrero スペイン語

中南米のメキシコやペルーなどでかぶられる、ブリム(つば)が広くてクラウンが高く、先端で細くなっている帽子。フェルト製や麦藁(むぎわら)製がある。ソンブレロは、日陰を意味するスペイン語を語源としている。黒と白の地に装飾が華やかで、ブリムは、大きさも反り返りぐあいもいろいろであるが、生活程度により素材の異なったものをかぶることもある。南米のカウボーイであるガウチョや、メキシコのチャロchalloなどがかぶっているのは、典型的民族衣装の一種といえる。北米のカウボーイハットはテンガロンハットとよばれ、ソンブレロの影響を受けたものである。

[浦上信子]

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百科事典マイペディア 「ソンブレロ」の意味・わかりやすい解説

ソンブレロ

南米,スペイン,メキシコなどで用いられる,クラウン(帽子の山の部分)が高く,ブリム(つば)の広い帽子。麦わら製とフェルト製とがある。
→関連項目ソンブレロ銀河

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