ソベク(小白)山脈(読み)ソベクさんみゃく(英語表記)Sobaek sanmaek

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ソベク(小白)山脈」の意味・わかりやすい解説

ソベク(小白)山脈
ソベクさんみゃく
Sobaek sanmaek

朝鮮半島の南部を北東から南西方向に延びる山脈。朝鮮半島の東岸に連なるテベク (太白) 山脈からテベク山付近で分岐し,半島の南西部で海に入ってタド (多島) 海を形成する。ファン (黄) 海に流入するハン (漢) 江,クム (錦) 江と,テハン (大韓) 海峡 (朝鮮海峡) に流入するナクトン (洛東) 江との分水界をなす。主として片麻岩から成り,老年期の地形で,山頂部は急傾斜であるが山麓はなだらかである。東側の花崗岩の地域では,差別浸食によってサンジュ (尚州) ,キムチョン (金泉) ,コチャン (居昌) ,ハミャン (咸陽) などの盆地が形成された。西側にはチナン (鎮安) をはじめとする高原面が展開する。植生は一般によくないが,ソンニ (俗離) 山,トギュ (徳裕) 山,カヤ (伽 倻) 山,チリ (智異) 山などは古くから知られた名山で,森林が保存され,国立公園に指定されている。ナクトン江流域のヨンナム (嶺南) 地方を他地域からへだてているが,古くから鞍部を越える交通路が開かれており,チュンニョン (竹嶺) 峠,チョリョン (鳥嶺) 峠,チュプンニョン (秋風嶺) 峠などが知られている。

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