ソト(スペインの探検家)(読み)そと(英語表記)Hernando de Soto

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ソト(スペインの探検家)
そと
Hernando de Soto
(1500?―1541)

スペインの探検家。ミシシッピ川の「発見」者。下級貴族の次男としてエストレマドゥーラ地方のヘレス・デ・ロス・カバジェロスで生まれる。1514年パナマ総督ペドラリアス・ダビラに仕えて「新大陸」へ渡る。中央アメリカの探検と征服に力を振るい、ニカラグアの有力者となる。1531年、旧知のフランシスコ・ピサロの企てるインカ征服に参加し、騎馬名手として戦功をたてるが、つねにピサロ兄弟の下位に甘んじるのを不満として、1535年帰国した。しかし、立身出世の夢は捨てがたく、1537年フロリダ征服の権利を獲得して、1538年キューバへ向かい、1539年5月25日フロリダ半島に上陸し、内陸部の探検を開始した。黄金の地を探し求めて現在のジョージアアラバマの各州を放浪し、飢えやインディアンとの戦いに苦闘しながら、ミシシッピ川に到着したが、同河畔で1541年5月21日死去した。

[青木康征]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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