セントバーナード(読み)せんとばーなーど(英語表記)Saint Bernard

精選版 日本国語大辞典 「セントバーナード」の意味・読み・例文・類語

セント‐バーナード

〘名〙 (Saint Bernard) 犬の品種一つスイス原産体高七〇センチメートルから九〇センチメートルに及ぶ大形種。体はがんじょうで、頭は大きく丸みを帯びる。体毛長毛型と短毛型がある。労役犬、救助犬として用いる。特に、雪山遭難者救助することで有名。
黒潮(1902‐05)〈徳富蘆花〉一「此踈まれた屋敷には疎まれた伯爵夫人が、令嬢道子、老女召使、家扶田中一家、馬丁車夫、馬二頭、セント、ベルナアド種の犬一頭、猫二匹、其れだけを将て、去秋以来淋しく住むで居るが」

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デジタル大辞泉 「セントバーナード」の意味・読み・例文・類語

セント‐バーナード(Saint Bernard)

犬の一品種。スイスの原産。体高約70センチ、体重90キロに達する長毛の大形犬アルプスで雪山遭難者の救助に用いられ、名は飼われていたサン‐ベルナール修道院に由来

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「セントバーナード」の意味・わかりやすい解説

セントバーナード
せんとばーなーど
Saint Bernard

哺乳(ほにゅう)綱食肉目イヌ科の動物。家畜イヌの1品種で、スイス原産の大形犬。先祖はチベッタンマスチフとみなされている。イタリアとスイスの国境にあるセント・バーナード寺院(サン・ベルナール寺院)では、このイヌを飼育訓練し、山越えをしようとして遭難する人々の救助犬として用いていた。その活躍を伝える絵画やニュースは世の人々に感銘を与え、犬種の名を広めるのに大いに貢献した。本犬種がサイズや毛色を固定され、初めてショーに出場したのは1862年で、1884年に寺院名をとり犬種名とされた。セントバーナードは巨大犬種であるため、均整がとれていれば大きいほどよいとされる。体高は65センチメートル以上、体重は大きなものでは112キログラムにも達する。長毛種と短毛種があり、毛色は赤褐色と白の斑(はん)である。この斑には定めがあり、マスク(吻(ふん)の周囲)、ブレーズ(鼻すじ)、カラー(頸(けい)部)、前胸と足、尾端などの白いものがよいとされる。

[増井光子]


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デジタル大辞泉プラス 「セントバーナード」の解説

セントバーナード

スイスの筆記具メーカー、カランダッシュ社のボールペンの商品名。「849コレクション」かつ「849 エッセンシャリースイスシリーズ」。スイスの国犬であるセントバーナードをイメージ。2010年発売。

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