セルトン(読み)せるとん

世界大百科事典(旧版)内のセルトンの言及

【カーチンガ】より

…たとえば,年降水量が300~400mmで,土壌の浅い地域では,樹高が2m程度の有棘低木,サボテン,アガベから構成され,特にカリリス・ベーリョスと呼ばれる。年降水量は500~800mmでも,透水性が小さく,浅い土壌で,人為作用の強い地域のものは,有棘低木とサボテンで構成されセルトンと呼ばれる。【西沢 利栄】。…

【カンガセイロ】より

…ブラジル北東部の乾燥地帯セルトンsertãoの盗賊。自然条件に恵まれず,10年に1度の割で干ばつに襲われるセルトンの住民は,大土地所有制のため,自分の土地をほとんど持つことができず,貧しい生活を送ってきた。…

【ジュアゼイロ・ド・ノルテ】より

…単にジュアゼイロとも呼ぶ。1872年シセロ神父Cícero Romão Batistaが説教を始めたときは一寒村にすぎなかったが,彼がセルトン(半乾燥内陸地帯)の貧しい農民から奇跡を行うキリストの再来と信仰されてから一大巡礼地となり,シセロが死亡した1934年には約4万人が居住するセルトンの雄都となっていた。ブラジルのセルトンには,この種のメシアニズムの伝統が強い。…

【ノルデステ】より

…独立自営の小農層の発達は遅れ,大農場への依存度の高い解放奴隷,混血層を主とした階層がわずかに形成された。 内陸地帯は砂糖地帯への食糧・原料補給地として開発され,最奥の半乾燥地帯セルトンでは牧畜業が,中間に位置し,やや雨の多い季節をもつアグレステでは穀物などの食糧生産,ワタ栽培などが行われる。18世紀以降はカリブ海地域の砂糖に圧倒されて停滞し,しだいに労働力輸出地帯に変わった。…

※「セルトン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」