スラト(英語表記)Surat

精選版 日本国語大辞典 「スラト」の意味・読み・例文・類語

スラト

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デジタル大辞泉 「スラト」の意味・読み・例文・類語

スラト(Surat)

インド西部、グジャラート州都市アラビア海のカンバート湾に注ぐタプティ川の河口付近に位置し、港湾をもつ。ムガル帝国時代、貿易港として繁栄、17世紀後半は英国東インド会社本拠地人口、行政区243万、都市圏281万(2001)。スーラト。

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改訂新版 世界大百科事典 「スラト」の意味・わかりやすい解説

スラト
Surat

インド西部,グジャラート州南部のカンバト湾沿いの港市。人口243万(2001)。タープティ河口部に位置し,同河谷を通じて内陸の主要交通路と結ばれる。1512年にポルトガル人が来攻し,73年にアクバル大帝が攻略してから,ムガル帝国第一の貿易港,またメッカ巡礼の門戸として栄えた。1612年にはイギリス東インド会社の最初の商館が設置され,87年にボンベイに移るまで同会社のインドにおける拠点となった。当時はキャラコなどの綿布綿糸を輸出した。18世紀末には人口80万に達したが,19世紀初めから衰えていった。旧市は市壁で囲まれ,16世紀の城塞とイギリス,ポルトガル,オランダ,ペルシアの商館が残る。周辺からの米,小麦綿花などを集散し,伝統工業では綿布,絹布,金銀糸が名高い。近代工業では屋根瓦,機械,セッケン製紙などの諸工業が立地する。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スラト」の意味・わかりやすい解説

スラト
Surat

インド西部,グジャラート州南東部の都市。カンベイ湾に注ぐタプティ川河口付近に位置。古くから貿易港として繁栄し,16世紀にはムガル帝国の重要な港湾であった。 16世紀末にはポルトガルが支配し,1612年イギリス東インド会社がインド最初の商館を設置。人口は 17世紀末に 80万を数えたが,西岸の貿易がボンベイ (1995ムンバイに改称) に集中してから衰微。その後,州有数の工業都市として再興し,綿工業,製紙,製氷精米,絹製品,貴金属製品,木工品,カーペット,日用品の諸工業が盛ん。繊維製品の大取引所がある。グジャラート大学のカレッジがあり,州東部の文化の中心地。ムンバイ-デリー間の幹線鉄道が通じる。人口 243万 3787 (2001) 。

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百科事典マイペディア 「スラト」の意味・わかりやすい解説

スラト

インド西部,グジャラート州南端のカンバト湾東岸,タープティ川河口の港湾都市。鉄道・商業の要地。絹の紋織,象嵌(ぞうがん)細工などの手工芸品を産し,繊維工業が行われる。ムガル帝国の商港で,1612年イギリス東インド会社商館,1616年オランダ商館が建てられ,対ヨーロッパ貿易で発展したが,マラーター戦争後,19世紀に衰退。446万7797人(2011)。

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