スラグウール(英語表記)slag wool

精選版 日本国語大辞典 「スラグウール」の意味・読み・例文・類語

スラグ‐ウール

〘名〙 (slag wool) 銑鉄(せんてつ)を作るときにできる鉱滓(こうさい)(=かす)に高圧蒸気を吹き込んで繊維状にしたもの。摂氏五〇〇~六〇〇度ぐらいの熱に耐え、軽くて保温性に富み石綿代用とする。

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デジタル大辞泉 「スラグウール」の意味・読み・例文・類語

スラグ‐ウール(slag-wool)

スラグに高圧蒸気を吹き込んで繊維状にしたもの。高熱に耐え、軽くて保温性に富む。保温材防音材にする。

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改訂新版 世界大百科事典 「スラグウール」の意味・わかりやすい解説

スラグウール
slag wool

鉄などの金属を製錬する際生成する非金属化合物残渣(スラグ)が二酸化ケイ素(シリカ)SiO2と酸化カルシウムCaOを主成分とするものであることに着目し,溶融状態のスラグに圧縮空気を吹き込んで吹き飛ばしてつくったガラス状の繊維。鉱滓綿こうさいめん)ともいう。類似のものに,安山岩玄武岩石灰を加えて同様な処理でつくる岩綿ロックウール)があるが,スラグウールのほうは最初からCaOが入っているのでより簡便である。安価であるのでアスベストの代用品として使われるが,アスベストにくらべ繊維が太く硬いので折れやすく断熱性も劣る。
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