スポーツとサプリメント

食の医学館 「スポーツとサプリメント」の解説

スポーツとサプリメント

 筋肉をつくるのに、もっとも重要なサプリメントプロテインです。スポーツや筋肉トレーニングをする人は、1日体重1kgあたり2gのたんぱく質摂取が目安とされています。仮にたまごで摂取すると、60kgの人なら20個食べないと必要量を賄(まかな)えません。
 筋肉づくりで重要なのがプロテインの一種グルタミンです。グルタミンは骨格筋に貯蔵されているアミノ酸の60%を占め、短時間で分裂する細胞のエネルギー源ともなっています。また体内でたんぱく質が分解するのを抑える作用があり、筋肉の維持には欠かせません。トップアスリートのなかには、このグルタミンを必須サプリメントとする人もいるほどです。
 スポーツをすると酸素消費量がふえ、それにともない活性酸素も増加します。これを抑えるのが抗酸化酵素ビタミンC、E、ミネラルセレンなどの抗酸化物質です。
 抗酸化物質は単独で働くのではなく、多くのビタミンやミネラルと互いに助け合って働いています。
 そのため抗酸化作用を期待して摂取するなら、ビタミン、ミネラルがバランスよく配合されたタイプのサプリメントをとるのがいいでしょう。
 フィットネスがさかんなアメリカでは、疲れた筋肉細胞を復活させるクレアチンリポ酸、運動能力を高める冬虫夏草(とうちゅうかそう)、筋肉を鍛え脂肪を落とすβ(ベータ)酢酸(さくさん)メチルなどのサプリメントが最近、注目されています。
 どんなときに摂取すれば効果的かというと、はげしい運動後の1時間くらいがベストでしょう。この時間帯は成長ホルモンがさかんに分泌(ぶんぴつ)され、筋肉の合成が活発になります。これを「体づくりのゴールデンタイム」と呼びます。このときにすばやく吸収されるタイプのサプリメントをとると効果が高まるからです。
 なおダイズプロテインは食事にプラスして、ビタミン類は朝・夕の食後に摂取します。

出典 小学館食の医学館について 情報

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