スナヅル(砂蔓)(読み)スナヅル(英語表記)Cassytha filiformis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スナヅル(砂蔓)」の意味・わかりやすい解説

スナヅル(砂蔓)
スナヅル
Cassytha filiformis

クスノキ科の無葉つる性寄生植物。琉球列島小笠原諸島海岸に生える。茎は黄色ないし橙黄色で,紐状に長く伸びる。茎から長い盤状吸着根が出てほかの植物にからみつく。葉は退化して小型鱗片となり,長い節間をへだてて互生する。一年中,茎のところどころから長さ約 3cmの穂状花茎を伸ばし,数個の淡黄色花を下から上へ咲かせる。花は無柄で卵形,基部に小包2個がつく。花被片は6個で無毛。外花被3個は小型,内花被3個は大型で下部で互いに癒合する。果実球形で白熟する。和名は海岸の砂地に生える「つる」の意。別名シマネナシカズラ。

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