ステープル

百科事典マイペディア 「ステープル」の意味・わかりやすい解説

ステープル

英国中世の指定市場。英国の基幹産業たる羊毛業を保護し,関税徴収を容易にするために,13世紀末ごろから国内ならびに外国において設定されるようになった。国内ではロンドンブリストルハルサウサンプトンなど,ヨーロッパ大陸ではアントワープ,ブリュージュ,カレーなどにおかれた。これらの場所で商品流通を独占したのがステープル商人であるが,彼らは15,16世紀に冒険商人(マーチャント・アドベンチャラーズ)が台頭してくるにともない,勢力を失った。

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精選版 日本国語大辞典 「ステープル」の意味・読み・例文・類語

ステープル

〘名〙 (staple)
ステープラーの針。

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デジタル大辞泉 「ステープル」の意味・読み・例文・類語

ステープル(staple)

主食。基本食品。「世界人口の半数が米をステープルとする」

ステープル(staple)

U字型の留め具。ステープラーの針など。

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世界大百科事典 第2版 「ステープル」の意味・わかりやすい解説

ステープル【Staple】

イギリス中世の指定市場。つまり主要商品とくに羊毛について,搬入し取引すべく政府によって指定された市場である。その目的は,商品流通の統制と独占を可能にしつつ,関税の徴収を容易にすることであり,とくに羊毛の輸出関税の徴収に効果があった。また品質の統制や,貿易をめぐる外交手段としても有用であった。なおかかる指定市場にもとづき,その商品流通を担った特権的・独占的商人をステープル商人(マーチャント・ステープラーズ)という。

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