ステファヌス4世(5世)(読み)ステファヌスよんせい[ごせい](英語表記)Stephanus IV (V)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ステファヌス4世(5世)
ステファヌスよんせい[ごせい]
Stephanus IV (V)

[生]?. ローマ
[没]817.1.24. ローマ
ローマ出身の第97代教皇在位 816~817)。貴族出身。816年6月,教皇レオ3世(在位 795~816)を引き継いで登位した。登位後ただちに,ローマ市民に対してフランク王国カロリング朝のアキタニア王ルートウィヒ1世(在位 781~814)に忠誠を誓うよう命じ,ルートウィヒ1世には自身の登位を伝え,ガリアでの会見を申し込んだ。ルートウィヒ1世をランスで西ローマ皇帝として塗油したことは,教皇庁とフランク王国の同盟関係を強化するとともに,以後のヨーロッパ史を大きく左右することになった。教皇位は皇帝即位を仲介する機関として,象徴的に戴冠式塗油式を担うことになり,これが教皇の最も崇高な特権の一つとなった。817年,ローマ帰還後まもなく死去した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android