スター・ウォーズ(読み)すたー・うぉーず

知恵蔵 「スター・ウォーズ」の解説

スター・ウォーズ

アメリカの映画監督・脚本家ジョージ・ルーカスによる構想・制作総指揮、ルーカスフィルム社の制作による映画作品。1977年5月25日、全米の劇場32カ所において上映されたのが始まり。日本では78年に初上映された。
宇宙を舞台にサーガと呼ばれる冒険物語・スペースオペラ形式をとっている。第1作目の公開後、サーガは全9部作のシリーズ作品となることが発表され、第1作目は旧3部作のうちの一つ、エピソード4「新たなる希望」であると公表された。80年にエピソード5「帝国逆襲」、83年にエピソード6「ジェダイ帰還」が公開され、エピソード6公開時に、ジョージ・ルーカス自身がサーガは全6部作で完結すると訂正した。
ストーリーには世界中の文化から神話的要素を取り入れ、従来にない特殊効果を駆使して映像が制作されて、世界的な大ヒットとなった。遠い昔、はるか彼方の銀河系で、主人公の少年アナキン・スカイウォーカーとその子どもたちが、巨大な共同国家体の統治秩序を巡って、ジェダイと呼ばれる騎士団を助けて奮闘し、銀河の平和を取り戻す壮大な物語である。
その後、新3部作として、99年にエピソード1「ファントム・メナス」、2002年にエピソード2「クローン攻撃」、05年にエピソード3「シスの復讐」が公開された。過去6作品の全世界での興行収入は、およそ44億ドル。
アカデミー賞はオリジナル3部作の各作品が受賞。新3部作の受賞はない。最も多くの部門で受賞しているのはエピソード4で、第50回米国アカデミー賞の美術賞・衣装デザイン賞・編集賞・作曲賞・音響賞・視覚効果賞・特別業績賞の7部門を受賞の他、作品賞などにノミネートされている。
12年10月30日(米国時間)、 米国ウォルト・ディズニー社がルーカスフィルム社を40億5000万ドルで買収したことを発表。ディズニー社は、「スター・ウォーズ」シリーズの新作・エピソード7(副題未定)を15年に全世界で公開し、続いてエピソード8、及び9を公開すること、その後も新作を作り続けていく計画を発表した。エピソード7から9までは、キャスリーン・ケネディが制作総指揮を務め、ジョージ・ルーカスはクリエイティブ・コンサルタントとして制作に関与するとしている。14年5月4日には、ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社が、映画「スター・ウォーズ /エピソード7(仮題)」の日本公開日を15年12月18日と発表した。この5月4日は、劇中の名せりふ“May the Force be with you(フォースと共にあらんことを)”のMay the ForceとMay the 4th(5月4日)をかけた語呂合わせから、世界中のファンがスター・ウォーズ文化を祝う「スター・ウォーズの日」とされている。

(葛西奈津子  フリーランスライター / 2014年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「スター・ウォーズ」の意味・わかりやすい解説

スター・ウォーズ
すたーうぉーず
Star Wars

アメリカ映画。1977年作品。ジョージ・ルーカスがスター・ウォーズ・シリーズで最初に製作した作品。全6作からなる製作が進んでからは、改めて『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』とクレジットされるようになった。遠い昔の銀河系。ルーク・スカイウォーカーは、ダース・ベイダーらの銀河帝国と、それに対抗するレイア姫、オビ・ワン・ケノービらの反乱同盟軍の戦いに巻き込まれ、帝国のデス・スターに対し、ハン・ソロ、チューバッカとともに攻撃を敢行する。フォースなどのコンセプト、ライトセーバーなどのガジェット、ロボットのR2-D2、C-3PO、ヨーダなどのキャラクター、テーマ音楽、柔道着を思わせる衣装など、ディテールの一つ一つが話題となり、熱狂的なブームを巻き起こした。モーション・コントロール・カメラなどを駆使した特撮によるスペース・オペラを体感させる様子は、のちのSF映画やゲームなどに大きな影響を与えた。

 シリーズは、この後、第5編『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』(1980年・アーヴィン・カーシュナーIrvin Kershner(1923―2010)監督)、第6編『スター・ウォーズ ジェダイの復讐(ふくしゅう)』(1983年・リチャード・マーカンドRichard Marquand(1937―1987)監督)の順で製作され、1997年には3作とも最新CG技術を使い修正(『スター・ウォーズ 特別篇』)、その後も技術の進歩に沿って改変が続けられている。また、1999年に、『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』がつくられ、第2編『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』(2002)、第3編『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』(2005)と、すべてジョージ・ルーカス監督で製作され、第6編は2005年に『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』とタイトルも改められた。

[出口丈人]

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