スタントン数
スタントンスウ
Stanton number
記号St.流体の伝熱に関する無次元数の一つで,
St = h/CPG
(hは境膜伝熱係数,CP は定圧比熱,Gは流体質量速度)で表される.管内を流れる流体に対して管壁より伝熱が行われる場合の熱収支は,

となる.ここで,D,L,Δt,Δθはそれぞれ管内径,伝熱が行われる区間の長さ,この区間の流体の温度差,流体と壁の温度差である.この式を変形するとスタントン数は,

となる.また,スタントン数はほかの無次元数と
St = Nu/(RePr)
なる関係(Nuはヌッセルト数,Reはレイノルズ数,Prはプラントル数)がある.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
スタントン数
スタントンすう
Stanton number
流体の流れに接する物体と流体との間の熱伝達の大きさを表す無次元数。流体の代表的な温度を T0 ,物体の温度を T1 ,流体の密度を ρ ,定圧比熱を cp ,流れの代表的な長さを L ,代表的な速度を U ,物体表面の面積 A を通して単位時間に出入りする熱量を Q とするとき,St=Q/ρcpAU|T0-T1| をスタントン数という。なお,スタントン数 St および,ヌッセルト数 Nu ,プラントル数 σ ,レイノルズ数 R との間には,St=Nu/σ・R の関係がある。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
法則の辞典
「スタントン数」の解説
スタントン数【Stanton number】
流れの中の物体からの熱移動を特徴づける無次元数.記号は St である.熱伝達係数を h,流体の密度を ρ,定圧比熱をCp,流体の代表的な速度を v としたとき,St=h/(Cpρv) で与えられる.
この数は,ヌッセルト数*とプラントル数*の積をレイノルズ数*で割った値に等しい.
出典 朝倉書店法則の辞典について 情報